農作業や座学だけでなく、「食」と共にあるセミナー ≪ふるさと鴨川通信No.153≫

    2月の半ば、寒い日が続きます。

    今日は帰農者セミナー。朝から雪の気配が。。。

     

    今年度も残り2回ですが、スピンオフでビニールハウスの構築イベントも予定していますので、まだまだ今年度も盛りだくさんで行きたいと思います。

     

    今回の田舎暮らし企画は、「味噌の仕込み」です。

    昨年、初めてセミナーで味噌を仕込みましたが、大成功。ということで今年も手作り味噌を作ることにしました。

     

    そしてお楽しみの「食」企画は、前回漬けた「たくあん」と、畑に保存してあるジャガイモと手作りバターで「ジャガバター」の試食です。

     

    今日の参加者は21名。初参加は大学院生が1名、四方木地域おこし協力隊員も参加です。どちらも20代前半。最近は本当にいろんな世代の方が参加してくれるようになったセミナーです。

    四方木の協力隊からは、2月17日(日)に同地区の「したなおい」で行われる「伐採イベント」や翌月の「里山きのこ塾」などの告知がありました。

    きのこ塾では、原木シイタケの菌打ち体験や、きのこ農家訪問とお話会に加え、きのこ&地元食材のランチが食べられるそうです!

    詳しくはこちらを⇒「四方木ベイス したなおい」

     

     

     

    さて、まずは日程説明。

     

    9:30~開講並びに日程の説明 
    9:45~座学:本日の実習について         
    10:30~実習:ふれあい農園  (※途中、昼休憩をとります)
    「播種」ニンジン・コカブ(直播、トンネル掛け)、タマネギ(セット栽培)
    「収穫」スティックブロッコリー ダイコン ハクサイ 芽キャベツ チンゲンサイ ジャガイモなど  
    「料理教室」手作り味噌 ジャガバター
    「企画」たくあん試食
    15:30~質疑応答・アンケート記入・次回案内

     

    先生から本日行う作業の解説。

    ニンジンとコカブの播種の仕方を比較し、作物によって発芽温度、土の酸性度、水分量、光の具合など発芽の条件が異なること、トンネル掛けする意味と必要期間、雑草対策など、丁寧に説明してくれます。

    タマネギのセット栽培についても説明。

    霜対策や一時収穫するときの株の大きさ、保存方法、9月に植えるときの注意点など、ポイントを説明。

    毎回、新しい知識を教えてくれます。

     

     

    座学が終わり、圃場の実習へ移ります。

    外に出ると、ポツリとみぞれ。

     

     

    寒さに負けず、まずは収穫から。白菜、大根、チンゲン菜、キャベツ、芽キャベツ、スティックブロッコリーそしてジャガイモ。白菜は畑にもう置いておけないので、全部収穫したらすごい量に。

     

     

     

    外葉を取ってきれいにします。出荷調整もみなさんかなり慣れてきました。

     

     

    次はニンジンとコカブの播種&トンネル掛け。

    座学で習ったとおり、それぞれ種を植える深さに注意し、もみ殻を敷き、トンネルをかけ、寒さと乾燥の対策をします。

     

    途中、みぞれがあられとなり、最後は大粒の雪へと変わっていきました。

    鴨川は海沿いではほとんど雪が降ることはありません。セミナー会場は中山間地域の平野部にありますが、ここまで大粒の雪が降るのは珍しいので、ちょっとテンション上がります。さすがに積もるほどではありませんが。

     

    他の区画では、セット栽培にチャレンジすべく、タマネギの播種。こちらは稲わらを敷いて寒害対策します。

     

    枝の付いた竹をキヌサヤ、スナップエンドウの支柱に。

     

     

    ソラマメの株の説明。モザイク病など病気になった株を除去します。

    実際の症状を見ながら説明を受けるので、自分で栽培するときも判断できるようになります。

     

     

    雪も止んできたところでお昼のチャイム。作業は午前中で終了です。

    寒い中の作業、お疲れさまでした!

    昼食のため、いったん解散し、午後はセミナー室へ集合。

     

     

    農作業や座学だけでなく、「食」と共にあるセミナー

     

    そして、午後からは「味噌づくり」です。

    残念ながら、昨年と違い、セミナーで栽培した大豆は不作で、とても仕込みに使える量が採れませんでした。なので今年は購入した大豆で少量作成ということに。

     

     

    最初は手洗い講習。電解水などを使い、手に付いた雑菌を洗い流します。

    衛生管理も学べます。

     

    そして味噌づくりの流れや豆の種類、価格の違いをアドバイザーから説明してもらってから実習へ。

     

    前日から水に浸し、午前中に茹でておいた大豆とバラバラにした糀と塩を混ぜていきます。このときに大豆の茹で汁を使って水分量を調整します。ゆるくなりすぎると元に戻せないので、少しミンチにして、固ければ茹で汁を足して調整していきます。

     

     

     

    ミンチにしたものを丸めてみそ玉を作り、ラップを敷いた桶にたたきつけていきます。

     

    昨年同様、だいぶストレスの溜まっている人や、樽に入らず床にたたきつけちゃった人も(笑)

     

    アドバイザーのシャレの効いた掛け合いで笑いも絶えず、とっても和気あいあいとした雰囲気。

    初参加の方もすっかり馴染んで、笑顔でみそ玉をたたきつけていました。

     

    空気を抜きながら均していき、最後に塩をふり、仕込み完了。

    今年の秋が楽しみです。

    片付けも、参加者皆さんが率先して行っていただき、本当に助かります。いつもご協力ありがとうございます。

     

     

    味噌づくりの次はバターを作ります。

    作り方は簡単。生クリームを空のペットボトルに入れ、ひたすら振るだけ。

    みなさん交代で振り続けます。

     

    固形になってきたら、手作りバターの完成です。

     

    前回に漬けたたくあんと、ジャガバターの試食会。

     

    今年のたくあんは、旨味も塩気も食感も最高で、ほんとに美味しくできました。

    ジャガバターも大好評。「これ売れるよ~」と絶賛でした。

     

    おいしいものを、みんなで作って、みんなで食べると、本当に楽しいですね。まさにお金では買えないプライスレスな時間です。

     

     

    そんなプライスレスな時間が味わえる帰農者セミナーの次回は、3月16日(土)です。

    収穫作業のほか、ジャガイモの植付や「食」の企画もまたやりたいと思います。

    今年度最後の回ということで、セミナー終了後には恒例となりました交流会も場所を変えて開催予定です。

     

    毎回参加受付していますので、年度途中からでも参加OK!参加初回は無料で体験できます!

    お申込み、お問い合わせは鴨川市ふるさと回帰支援センター事務局(04-7094-4600 又は info@furusato-kamogawa.net)まで!

    日程や詳細はこちらをご覧ください!⇒パンフレット

     

     

    最後に参加者みなさんのご感想です。

     

    Q1.本日のセミナーでスキルアップになったと感じた内容を教えてください。
     
    ・今回で3回目の参加となりましたが、前々回のトンネルの作り方や畝づくりなどを教わり、今回は積極的に作業させてもらうことが出来ました。やってみると分かる難しさが多いものですね。
    ・さむさたいさくについて、いろいろべんきょうになりました。+みそづくり
    ・白菜などの葉物の収穫方法を初めて知ったので、そこがスキルアップになりました。また、播種の方法も詳しく知ることができたのが良かったです。
    ・玉ネギのセット栽培の仕方
    ・味噌づくりやってみたいと思います。
    ・味噌づくりが参考になりました。トンネルがよかった。
    ・絹さやの支柱を4本立てることにより、風害も防げることを知りました。工事の利用方法、甘酒づくりは実行したい。使用していない調理器具が多いので雨天時に試してみたい。
    ・ニンジン、コカブを今播くと温度管理が大変そうだと思いました。味噌の作り方を初めて知りました。とてもおもしろかったです。
    ・ニンジン、コカブの直播。ニンジンの発芽に光が必要だとは知っていたが土を多めにかけてしまっていたので改善したい。
    ・味噌づくりは初めてでしたが、意外と簡単なんだと思いました。これならやってみたいです!
    ・播種の違いが知ることができた。味噌づくり
    ・ニンジンの播種の仕方(光が必要で浅く植える)
    ・玉ネギは苗でしか植えたことが無いので種からやってみたいと思いました。
    ・(お土産の)白菜が大量だったので白菜の漬物など聞きまわりました。「キムチの素」で色々なキムチ付けを試したい。
    ・すべて
    ・今回2度目のトンネル掛けを体験し、自分でもある程度作れるかもしれないと思いました。味噌を作ったことはありますが、改めて良い勉強になりました。
    ・人参、コカブ、タマネギの播種の仕方、温度管理などが良くわかりました。
     
     
    Q2.セミナーで得たスキルを実際に試してみたエピソードを教えてください。(または試そうと思っていることでも・・・)
     
    ・自家製の味噌、是非作ってみようと思います。いずれ自分で出す店でも、そのあたり上手く出来ればよいなと考えています。体験活動としてもとても良いと感じました。
    ・味噌づくりをまたやりたいです。できるなら大豆から作ってみたいと思いました。
    ・野沢菜漬け、トウガラシ入れすぎて辛かったですが、失敗も教訓、次回は調整したいと思います。
    ・ニンジンの種播きをしたいと思いますが、暖かくなったら播きたいと思います。生クリームからバターはやってみたいと思います。
    ・玉ネギのセット栽培は必ずチャレンジしてみたい。
    ・すべて
    ・昨年教えてもらったみそが美味しくいただきました。今年も作ってみたいと思います。
    ・味噌づくり、やってみます。我が家でも作っていますが、地元の材料を使ってチャレンジしてみます。実際の作業を見ながらのセミナーはとても参考になります。丁寧な説明もありがたいです。
    ・昨年味噌を作りましたが、その時に使った豆の種類についていろいろ先生に教えて頂き、これからも作る参考になりました。
     
     
     
    Q3.安全で有意義なセミナー運営にむけてご意見等お聞かせください。
     
    ・月2回は必要だと思う今日この頃であります。
    ・きのこのべんきょうもできますか?山にあるゆうどくのやつとか。。。
     
     
    Q4.その他、感想など・・・ 
     
    ・農作業は完全な初心者でしたが、最初の座学から基本的な部分を知れたり、見よう見まねで作業をしながら、コツなどを教えて頂けてとても良かったです。今回のセミナーだけでも色々と学ばせて頂いたので、引き続き参加したいです。参加者の方と気軽に話せたのもうれしかったです。
    ・セミナーの参加者も1年以上の人も増え、作業が円滑になってきたと思う。
    ・手づくりバターおいしかったです。たくあんもいい“あんばい”でおいしかったです。
    ・鴨川市は千葉県でも星座が良く見える地域だそうです。しかし近年光害で見えずらくなっているようです。外灯が増え明るくなったようです。植物も暗くないと生育に障害がおこることもあります。自然を維持する努力も必要ですね!
    ・寒い中での作業でしたが、収穫物がたくさんあり、鴨川の豊かさを感じました。仕込んだ味噌の仕上がりが今から楽しみです。ジャガバターとってもおいしかったです。
    ・セミナーのベースとなる場所を作りたい(みんなみの里以外の場所で)。その場所を活用して新たな体験セミナーを行ってみたい。
    ・個人的に先生に相談に乗ってもらえたのは非常にありがたいと思いました。
    ・今回も、冬なのに収穫物が多くお土産が楽しみです。手作りバターで食べるジャガバター最高でした!
    ・実習で教えていただき、身をもって知識として身についた。
    ・寒くて雪も降ってきましたが、大勢で行う作業は楽しく、味噌づくりも勉強になりました。
    ・毎回、「食」にまつわる講義や実習がとても楽しみです。これからの自分の生活や仕事に生かしていきたいと思います。また、実際にいただくのもとてもおいしく、今回のジャガバタ、たくあん、最高でした。
    ・前回も記しましたが、  農作業や座学だけでなく、「食」と共にあるセミナー  (今回は味噌づくり)は楽しいです。さらに9月以降の楽しみ、となるとことさらに。
    ・美味しいお味噌ができると良いと思います。
    ・寒い1日でしたが、作業もはかどり、午後のメニューも楽しく出来ました。ご苦労様でした。

     

     

    2019年02月20日

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