先人の知恵を受け継 ぐ≪ふるさと鴨川通信No.132≫

    今年も残すところあとわずか。

    12月16日は年内最後の帰農者セミナーでした。

     

    このところ、セミナー開催日だけ雨予報だったけど当日は天候回復というのが続き、今回も前日まで傘マークがついてました。

    そして!今回も予報はハズレ!当日は気温も上がり、いいお天気でした!

     

    そんな雨予報も跳ねのけて開催した今回の帰農者セミナーの内容は、

    ・ダイコン、ジャガイモ、白菜、セロリ、大豆の収穫

    ・結球レタスのトンネル張り

    ・たくあんの漬け方Part1

    ・白菜、スナップエンドウの寒害対策

    ・急遽、先生から提案があった「芽の出てしまったタマネギを植え付けて、葉タマネギを収穫しよう」企画

     

    さて、本日も、これから圃場で行う作業の内容説明と解説から始まります。

     

    と、その前に先生から、先日、車のドアに指を挟んでケガをしたときに、応急処置について病院で注意点を言われたとのお話がありました。それは、「指などから出血をして、口の中に入れて止血しようとすることは厳禁」ということでした。口の中には雑菌が多いため、もし作業中に出血したら水道水で洗い流すようにとのことです。

     

    そして、本題の作業説明。

    温暖な南房総地域といっても、冬は気温が下がります。

    トンネル張ったり、新聞で巻いたり、竹を刺したりと寒害対策は必要なので、セミナーでも勉強します。

    大豆の収穫方法は、その圃場の土の状態や天気の状況、時間帯などにより、注意すべきポイントがあり、それに合わせたやり方を選ぶことが大事とのお話でした。

    具体的なやり方は…、ぜひセミナーにご参加いただければと思います。

     

    講義終了後、みんなみの里の裏にある圃場へ。

    冬晴れの下、作業開始

     

    まずは、大豆の収穫。

    収穫中に弾けてしまった豆を見たら、とてもきれいな豆ができていました。

    おいしい味噌が作れそうです。味噌の仕込みは2月のセミナーで予定しています。

    2班に分かれて収穫作業

    湿度のある朝のうちに収穫した方がよいそうです

    束にして、藁で作った縄で縛ります

    藁を使って縄作り。 先人の知恵を受け継 ぎます

    違いを比べるため、それぞれの班で異なるやり方で収穫しました。脱穀作業のときにどんな違いが出るでしょうか。

     

    つづいて、ジャガイモの収穫。

    台風の塩害で、葉や茎が早い段階で枯れてしまったので、やはり小さいものしか穫れず、数も少なかったため、春植えの種芋にすることとしました。

    2年連続で秋植えのジャガイモ食べられず…。野菜づくりの難しさも失敗から学びます。有機と通常栽培の食べ比べも楽しみにしていたのですが、残念です。

    慎重に掘り起こします

    やはり、小さく、数も少なかったです…

     

    次は、セロリの収穫と出荷調整。

    包丁を使って調整していたら、少し指を切ってしまった参加者が。

    朝の先生のお話が早速(!?)役に立つこととなりました。

    実物を使って説明

    辺りに、爽やかな香りが広がります

     

    そして、先生からの提案で、芽の出てしまったタマネギを植え付けて葉タマネギを収穫してみようということに。

    プランターでもできるとのことで、参加者みなさんにも配れるほど、先生がたくさん持ってきてくれました。ありがとうございます!

    株間は狭く植えました

     

    お次は、白菜とスナップエンドウの寒害対策。

    白菜は、藁で結束し、新聞を被せて冷気から作物を守ります。

    外葉も一緒に巻いて、寒さをしのぎます。

    意外と難しい作業でした

     

    スナップエンドウは、葉のついた竹を周りに立てていきます。

    身近にあるものを活用して寒害対策。これも先人の知恵。田舎暮らし的ですね。

    竹はもちろん地主の了解を得て切ってきたものです。

    気持ちのいい青空

     

    今度は結球レタスの防寒対策です。

    こちらは買ってきたものですが、プラスチックの支柱とビニールシートを使ってトンネルを作っていきます。

    張る前に施肥と水やりを忘れずに。

    支柱は内側に向けて刺すのがポイント

    ビニールを張り

    ビニールの上から支柱で抑え、周りに土をかぶせて完成

     

    トンネル張りが終わったころ、ちょうどお昼のチャイムが。。。

    もう少しなのでやってしまおうということで、ダイコンも収穫。その場でたくあんづくり作業Part1「干し方」も学びました。凍らせてしまったらアウトなので、干す場所も考えて選びましょうということでした。

    漬け方は次回、参加者のたくあんづくりの名人にご指導いただく予定です!

    今回はお土産分だけ収穫

    こんな形で干します

     

    お腹もすいてきましたが、もうひと踏ん張り。

    吉尾公民館に戻って、収穫したばかりの白菜とワケギを使って「ミルフィーユ鍋」づくりです。

     

    ちなみに、ミルフィーユ(mille-feuille)はフランス語で、mille は「千」、feuille は「葉」を意味しており、そのまま合わせると「千葉(ちば)」とも読めますね。豆知識。

     

    自給自足を体験

     

    調理中、白菜の芯の部分をつまみ食い。シャキシャキの歯ごたえと、みずみずしさ、そして野菜の甘みを十分感じられ、とてもおいしかったです。白菜は大成功。

    白菜と豚肉を重ねて切って

    鍋に並べていきます

    あとは煮えるのを待つだけ

    鍋ができるのを待っている間、野菜の栽培暦を勉強

    新鮮な野菜で作る鍋、そして皆でわいわい話しながら食べると、よりおいしく感じられます。お腹が空いて、あまりに旨そうだったので、鍋完成の写真を撮るのを忘れてしまいました。

    ※写真はイメージです(笑)

    締めのうどんも、野菜と豚肉の旨味が出たスープで煮込み、最後に溶き卵と刻んだワケギの葉を入れて完成。お腹いっぱいいただきました。

    遅いお昼のあとは、少しゆっくりしてから、「雑談しながら帰農者セミナーの内容をみんなで面白くしようワークショップ」です。

     

    3つのグループに分かれて、先生やスタッフも一緒に入って話をしました。

     

    おかげさまで、こんな野菜を作りたい、こういう企画ものをしてほしいなど、たくさんのご意見をいただきました。できることからちょっとずつ始めたいと思います。

    最後に参加者の感想をご紹介。

    「今日も楽しかったです。もちつき楽しみにしています」

    「トンネル作成方法と稲わらを利用した縄づくりがためになった」

    「白菜の巻き方が勉強になりました」

    「和気あいあい良い雰囲気で楽しいセミナーでした」

    「天候により、うまく育たない現実も実感しました。土に触れると癒されます」

    「いつも楽しいセミナーを有難うございます」

    「とれたての白菜は鍋にしてもしゃきしゃきと歯ごたえがあり、おいしかったです!ありがとうございます」

    「わらの結び方、トンネルづくりでは棒の刺し方等が勉強になりました」

    「とても楽しく、そして勉強にもなって、良い時間でした。ありがとうございました」

    「先生方の話は楽しくて、ためになります」

    「ミルフィーユ鍋から、締めのきしめんまで、おいしかったです。鍋奉行が居て下さったので、順調にできました」

    「鍋おいしかったです。みんなで食べると楽しいですね」

    「わらを使ったひも作りはエコでもあり、素敵でした。 先人の知恵 は受け継いでいきたいですね」

     

    次回は来年1月19日(金)9:30に吉尾公民館集合です。

    内容は

    ・コカブ播種(トンネル掛け)

    ・たくあんの作り方Part2(漬け方)

    ・大豆の脱穀と選別

    の予定です。そしてお楽しみイベントとして、杵と臼を使って餅つきをしたいと思います!

    お問い合わせ・お申し込みは下記事務局まで!

    初めての方は無料で参加できますので、お試しでもどうぞ!

     

    2017年12月19日

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