農的移住に向けて 一歩前へ≪ふるさと鴨川通信No.142≫

    7月7日(土)七夕 第7回帰農者セミナー

     

    2日前まで雨予報で、畑で作業ができなかった場合の対応をいろいろ考えていました。ネギやトウガラシを使って自然農薬作ろうかとか、ハチのトラップ作ろうかとか、収穫だけしておいて料理教室メインでやろうとかスタッフで案を出したり、先生も心配して先取りで秋冬野菜の話をしてみようかと提案をいただいたりもしました。

    しかしながら、ありがたいことに、当日は時折晴れ間ものぞくお天気になり、予定どおりの日程で進めることに。

     

     

    今回からセミナー室の前に看板を飾りました!

     

    これは、参加者アンケートで「セミナーやってるときに看板を掲げたら」との意見をいただき、参加者アドバイザーの奥様が、書や絵画が入賞する腕前と聞いたので、ぜひとお願いしたところ、快く描いてくださったものです。

    こちらの図々しい注文もいろいろ聞いてくださり、ありがとうございました!

    セミナーの雰囲気にぴったりのデザインで、今後も他の用途にもいろいろと使わせていただきます!

     

     

    さて、この日は24名が参加。スタッフ、講師合わせて総勢約30名で1日を楽しく過ごします。

    今回も初参加の方がたくさん来てくれました。親子5人で来てくれたご家族と、5月からセミナーに参加している方の旦那さんが初参加でこちらも親子3人での参加。二組とも横浜からお越しで、神奈川からの参加者もだいぶ増えてきました。

     

    ちなみに、現在の参加登録者68名のうち、神奈川県からの参加者は全体の15%、都内からは28%、県北からも28%で、約4分の3の方が市外からお越しです。みなさん鴨川に関心を持っていただき、ありがとうございます。

     

    本日も座学から開始します。

    この日の予定作業、

    ・カラーニンジン(直播き)、芽キャベツ(ポット)の播種

    ・エダマメ、トウモロコシ、ズッキーニ、ピーマン、ナス、キュウリの収穫

    ・サトイモとラッカセイの土寄せ

    ・一斉に伸びた雑草取り

    などについて先生から解説。

     

    播種の時期や、覆土の厚さ、受粉の仕組み、収穫の目安となるポイント、実の付き方と土寄せの関係などなど、どうやるかだけではなく、その作業の理由や意味まで学びます。

     

    トウモロコシのひげの1本1本が、それぞれ一粒一粒に全部つながっていて、上部の雄花の花粉をひげで受けて、実が入るんですね~。改めてすごい仕組みだなと感じます。これでトウモロコシ食べるときに、うんちく言えます(笑)

     

     

    座学も終わり、圃場へ移動。

    夏場は午前中で圃場の作業は終わらせたいと思います。

     

    まずは、ピーマン、ナス、ズッキーニ、キュウリ、エダマメの収穫。

    トウモロコシは、鍋に火をかけてから収穫しろと言われるほど時間単位で味が落ちていってしまうので、圃場作業の一番最後に行います。

     

     

    ピーマンとキュウリが思ったよりたくさん穫れました。エダマメも途中マルカメムシが付いてしまいましたが、なんとか実も入っていました。

     

    ネギも周りの雑草取りをしました。

     

     

    サトイモの管理。雑草取りと、芽かき、追肥しながら土寄せ。種芋から親芋、子芋、孫芋がどう付くかを習ったので、どのくらい土寄せをしたよいか、考えながら作業します。

     

     

    サトイモは乾燥に弱いので、取った雑草を株元に置き、草マルチの方法も教わりました。ビニールマルチよりも蚯蚓が寄ってきやすいという良い効果も。ただし雑草の種に注意。

    有機的栽培区画のサトイモには、みんなで作ったぼかし肥料を使いました。

     

    スイカも鳥に見つからないよう藁で隠します。

     

    カボチャも色が濃くなるまでは取れやすいので絶対に実に触らないこと。ザブトン敷くなら濃くなってから。

     

    ここでお昼のチャイム。作業が残ってしまったので午後も畑に集合です。

    午前中は1時間ちょっとの作業でしたが、適度に曇り、風も多少あったので、みなさん何とか大丈夫そうです。お昼休みはしっかり食べて、ゆっくり休みましょう。

     

     

    午後の部スタート。

    ラッカセイの土寄せから。今年は「おおまさり」と「さとのか」を栽培。種類によって木の大きさ、実の付く位置が違うのでそれに合わせて土寄せを行います。

     

     

    こちらはニンジンの播種。2畝作ってカラーキャロットと前回の種が余ったひとみ五寸を播種。

     

    続いて芽キャベツの播種。こちらはペーパーポットに。育苗します。

     

    そして、最後にトウモロコシを収穫。昨年、一昨年と台風や鳥害でまともに収穫できなかったトウモロコシ。2年越しの収穫です。この後、まさに穫れたてのトウモロコシをみんなでおいしく食べます!

     

    本日の収穫!

     

     

     

    圃場からセミナー室に戻り、ちょっと休憩した後、スタッフがトウモロコシの調理開始。

     

     

     

    田舎レシピと有機的栽培講座

    有機栽培講座の前に、今回ナスが穫れたので、「からし漬け」のレシピをアドバイザーから紹介。同じく今回穫れたズッキーニを使っても、色もきれいに出て、おいしくできるそうです。実際試食しましたが、ナスとはまた違った食感で、とてもおいしかったです。

    今回の有機栽培講座は前回その4の「土壌改良資材(有機物)」の続きから始まりその5の「作物の必須要素と肥料」へ。昔、学校で習った元素名や記号を久々に見ました。基本の三要素と言えばチッソ、リン酸、カリですがその他の元素も補助的なはたらきをすることや、有機質肥料の種類ごとに成分割合や効き方の違い、施用の注意点などを学びました。

     

    座学の後は、ここ3回ほどPV用に撮影してきた映像をざっくりまとめ、試写会をしました。座学編、圃場実習編、料理編と分けて流し、「○○さん、まじめにやってるじゃん」「サボってるとばれちゃうな(笑)」「何かすごいセミナーやってるみたい」「完成が楽しみ!」などご感想をいただきました。

    改めて客観的に映像で見ると、笑いあり、感嘆の声あり、時には失敗もあり、専門的な解説ありで「ちゃんと楽しく、ちゃんとまじめに」やっている感じが伝わる映像でした。

    完成したらこのホームページにアップしますのでお楽しみに!

     

     

    試写会の後は、お待ちかねの「おやつタイム」

    時間単位で味が落ちてしまうトウモロコシを、穫れたての状態で食べるという「贅沢」をみんなで共有。

    今回は、シンプルに蒸したもの、にんにく醤油味、味噌バター味と3種類をご用意。ちょっとだけ採れた変わり種のインゲンマメはカナダ出身の参加者に教えてもらいバター炒めで調理しました。

     

    穫れたてがどのくらい違うのか楽しみに食べましたが、甘味も旨味もフレッシュさも全然違いますね!まさしく、農家と農的生活者だけが味わえる「贅沢」。うまかったです。

     

    最後は先生から、今日のおさらいと質疑応答コーナー。

    自分の畑の悩みなども聞けます。

     

     

    予定では早めに切り上げて、移住検討中の参加者と個別相談の時間をと思っていたのですが、なんだかんだで時間が押してしまい、食べ終わったら終了時刻の16:00に。

     

    農的移住に向けて の相談

    とりあえず解散としましたが、一組残って移住について20分ほどお話ししました。アドバイザー(先輩移住者)にも入ってもらい、どんなライフスタイルを希望しているか、それを実現するためにはどんな形がその人には合っているか、現実的にはこんなハードルもある、でもこうやって解決した人もいる、こんなパターンで移住した人もいる、などなど色々なお話をしました。まだ移住検討初期段階ということでしたが、引き続きサポートさせてもらえればと思います。

     

    セミナーに通っていただくと、スタッフとも仲良くなって、とても良いコミュニケーションが取れるようになるのですが、セミナー中だと、スタッフがバタバタしているため(笑)、物件や仕事、その人の理想のライフスタイルといった具体的な話をじっくりできないので、今後もセミナー後にこういった時間を少しずつでも設け、移住検討中の参加者皆さんが、移住に向けてもう一歩進められる時間を作りたいと思います。

     

    最後に参加者のご感想を紹介

    ・トウモロコシはヒゲ1本に1実だと初めて知りました。サトイモの土寄せを「くるむ」とか農業用語を知ることは楽しいです。

    ・土寄せの意味と、種類によってのやり方の違いが分かりました。

    ・現在、トマトとセロリを(自分で)栽培中です。トマトは実をつけてきており、自分でせん定が出来たのがチョッピリうれしかったです。

    ・今まで疑問に感じていたことが解決しました。白紙の葉が30~40枚の時に低温になると結球しないとか、芽キャベツやブロッコリー、カリフラワーは7月中に播いた方がよい等、ちょうど知りたいことでした。

    ・種から発芽させるのは今まで失敗ばかりでした。固い種子は水につけておくと発芽率がUPすると聞いたのでチャレンジしたいと思います。

    ・有機栽培の勉強もしたので、土を選ぶときに中に何が入っているのか確認したいと思います。

    ・毎回初めてのことばかりです。トウモロコシづくり挑戦したい。

    ・移住に関するワークショップを是非

    ・土よせがだいじなときがあるようですね。日本のことばもいろいろべんきょうになります。

    ・(自分の畑で)ズッキーニにアンドンを立ててみました!うまくいったようです。

    ・前回いただいたセロリの苗を(家で)栽培しています。収穫が楽しみです。

    ・とれたてのトウモロコシは甘くて最高でした!!

    ・ラッカセイ、サトイモの土寄せ、追肥はよく理解できたかなと思います。

    ・草取りが大事と思いました。それがマルチに使えるというのは新しい発見です。

    ・トウモロコシは、味噌バターコーンがうまかった!

    ・VIDEO試写会とても良かったです!“セミナーがここまで来た!”と感慨無量です。出来上がりが楽しみです。広く見せたい(活用)ですね。

    ・サトイモの芽かき、よくわかりました。今年は自分の畑で試してみます。

    ・(自分の畑の)大玉トマトが枯れたことについて、丁寧に説明いただきありがとうございました。

    ・ラッカセイ、サトイモの土寄せは勉強になりました。農園で実際に見て学べたのでよかったです。

    ・セミナーで学ぶこともでき、また自分の野菜づくりの悩みを相談できました。アドバイスもいただき、本当にありがとうございました。次回、次々回と参加できないのが残念です。

    ・サトイモは種芋の上に親芋ができ、その横に子芋、孫芋ができるので、土寄せ(くるむ)が必要だと知った。

    ・以前いただいて帰ったバジルを(自宅の)ベランダで鉢に植えてみたが、(セミナーの)畑のバジルにはとうていおよばない貧弱さです(涙)

    ・クワを使った畝づくりと種まき、サトイモの土寄せ、トウモロコシの収穫時の見分け方とその理由が勉強になった。

    ・地を這うキュウリやズッキーニの栽培に挑戦したい。

    ・トウモロコシの味見など、味を実感できて楽しいです!

    ・トウモロコシの受粉が大事だと分かった。カボチャは色が黒くなってから藁を敷くこと。

     

     

     

    さて、次回は7月20日(金)です。集合場所は「里のMUJI みんなみの里」開発工房セミナー室。

     

    内容は

    ・晩生エダマメの播種(ハクサイやブロッコリー、カリフラワーの播種もやるかもしれません)

    ・夏野菜やバジルの収穫

    ・上記作業についての座学

    ・有機栽培講座

    などの予定です。

     

    次回はバジル(無農薬、肥料は鶏糞使用)が採れそうなので、移住者シェフの都合がつけば、バジルソースを作って、パスタをみんなで食べたいと思います!(現在調整中)

    次回パスタ会をやるかどうかは、このホームページでお知らせします!

     

     

    毎回参加受付していますので、年度途中からでも参加OK!参加初回は無料で体験できます!

    お申込み、お問い合わせは鴨川市ふるさと回帰支援センター事務局(04-7094-4600 又は info@furusato-kamogawa.net)まで!

    日程や詳細はこちらをご覧ください!⇒パンフレット

     

    2018年07月11日

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